Home > 施工事例戸建住宅(50音順)白河IT邸

白河IT邸 -床・壁・天井・オール杉の家-

ITH_WEB01.jpg
強風対策と地域性に配慮した切妻屋根の外観
  
建設地 福島県白河市
家族構成 ご夫婦+子供1人
構造/階数 木造在来構法2階建
敷地面積 約256m2 (77坪)
用途地域 第一種低層住居専用地域
建蔽率/容積率 50%/80%
建築面積 約72m2 (22坪)
延床面積 約102m2  (31坪)
設備 電気、給排水、TV、電話、インターホン
設計・監理 植本計画デザイン
植本俊介・小川晶子
構造設計 SIGLO建築構造事務所
山口吉紀
設備設計

ZO設計室

柿沼整三・沖 里美

施工

樽川技建

樽川美知男・山田祥司・忍 正廣

竣工 2008年11月
 

 福島県白河市の郊外の分譲地に建つ80代のご夫婦と50代の娘さんのための住宅です。このあたりは積雪量は少ないですが、那須下ろしという強風が吹く風の強い地域です。

 
 外観は風対策と地域性を考慮し、オーソドックスな切妻の屋根としています。内部は冬の寒さを考え、あえて吹抜などは設けていませんが、オール杉の空間や無駄を極力排した考えなどが特徴的な住宅です。
 
 
ITH_WEB02.jpg
外壁はガルバリウム。バルコニーの素材はカラマツ
 
ITH_WEB03.jpg
玄関からリビングを見る。外部の表情とは一変したオール杉のインテリア
 
 ホンダがかつて“Man Maximum,Machine Minimum”っていうコンセプトで売っていましたが、建築も同様で、外観はできるだけコンパクトにし、印象としても小さく見せたい、しかし、中に入ると広さ、大きさを感じるようなデザインとし、できるだけデッドスペースも作りたくない。私はそのような住宅がいいと思っています。
 
 白河I邸でもその主旨は守っていますが、クライアントの意向もあって、いつも以上に徹底することになりました。1階床は大引に厚さ40mmの杉板を直貼り。2階床は、「踏み天井」と言って、厚さ40mmの杉板が1階の天井も兼ねる仕様となっており、極限までデッドスペースを減らしています。天井はもちろん、構造あらわしです。そこまでしているのは、単に空間の無駄を減らすだけでなく、同時に材料や工程の無駄を減らすためでもあります。
 

 内装は床、壁、天井、全て杉です。杉は厚い材が取れるわりにコストが安く、木の中でも調湿効果に優れます。クライアントのIさんはとにかく杉の調湿作用に期待したいということでオール杉にしました。外観と内観で対比的な表情を持たせているのは、いつも通りですが、内部は床、壁、天井、オール杉板貼りなので、かなり「濃い」木の空間になっています。写真だと、節や赤身と白太の濃淡がうるさいと感じられるかもしれませんが、実際はそうでもなく、この辺は実際に空間に入って感じる感覚と写真との違いを感じます。

 

 また、今回は設備のメインテナンス性にも最大限配慮し、給排水配管だけでなく、電気配線もできるだけ隠蔽せず、容易にアクセスできるようにしています。電気配線は、配線長押というものを設け、そこを通すようにしました。長押の裏にはふつう隙間があいていますから、そこに配線をして上に蓋をしてしまえという発想です。長押は目立たないよう、伝統建築の長押よりもシンプルかつなるべく出っ張らないデザインとしています。照明は全て壁付照明とし、長押の直近につけるようにしています。

 
 まわりはまだあまり家が建っていませんので、広いところにポツンと建っている姿はやや唐突ですが、あと何年かして、植栽が植えられ、住み手もこの家を住みこなし、周囲にも家も建ち並ぶ状態になれば、きっと自然になじんでいる姿が見られることでしょう。
  
ITH_WEB04.jpg
ダイニングからリビングを見る。障子は左右に引き込めるようになっている。
 
ITH_WEB05.jpg
リビングから薪ストーブのある玄関土間を見る。腰壁はRC杉型枠打放し
 
ITH_WEB06.jpg   ITH_WEB07.jpg
階段から寝室を見る。2階も全て杉 寝室から階段、書斎を見る。
 
ITH_WEB08.jpg ITH_WEB09.jpg
2階の寝室。障子の向こうはバルコニー。 浴室の腰から下はタイル、上は能登ヒバ
  
 
 
  現場レポートはこちら  
 
 
 
 
      ←戸建住宅施工事例へ戻る