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YKK-PROJECT -「距離感」を演出する中庭と窓-

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中庭奥の廊下から振り返って道路方向を見る。門扉は生活シーンを切り替える扉でもある。閉じれば他人に気兼ねすることのないプライベートなスペース、開けば外との積極的なつながりが生み出される。
 
建設地(想定) 都心部の密集市街地
用途 一戸建住宅
構造/階数 鉄骨造3階建
敷地面積(想定) 90.2m2 (27.3坪)
延床面積

111.7m2 (33.8坪)

1階:42.3m2 (12.8坪)

  2階:49.0m2 (14.8坪)
  3階:20.4m2 ( 6.2坪)
設計

植本計画デザイン 植本俊介

CG作成協力

高木滋智

展示期間

2002/10/10〜2003/7/29

 

 2002/10/10〜2003/7/29に開かれたYKK AP OZONE「10人展」に出品された作品です。

 

 「アーバンライフの愉しみ」をテーマとして、30代の若手建築家10人がそれぞれ独自の提案を行ったものです。約9ヶ月間にわたるパネル展示に加え、3人ずつのクローズアップ展示(1/30模型と原寸部分模型)もありました。その様子も合わせてご紹介します。

 
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1/30の模型を道路側から見たところ。屋根の開口は中を見せるためのもの。
 
 
◆設計テーマ「アーバンライフの愉しみ」
 
 これからも都市に住み続けようとする若いファミリー世帯に、快適なアーバンライフをイメージ出来る住宅の提案がテーマです。
  
 必ずしも恵まれた環境とは言いがたい都市環境のなかで、比較的敷地面積の小さな住宅では、プランニングはもとより光の採り入れ方、通風計画、植栽計画など開口部とのかかわりが重要になると思います。そうした点を踏まえ、都市に心地よく生活するための、新しい「都市住宅」の提案が求められました。
 
 設計上の配慮事項として、YKK AP OZONEショールームの基本コンセプトである「ライフスタイルと窓」という生活空間と窓との関係の積極的の提案が求められました
 
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高密度で建て込んだ地区の南面道路の敷地を想定。内側に開くのは常套手段だが、単にそれだけではない“仕掛け”が必要である。 道路側のファサード。門扉越しに中庭を見る。マルチパーパスルーム(左)はアトリエやお稽古教室のような外部からの直接利用も可能となっている。
 
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中庭を介して一体となる1階部分。玄関や廊下も空間の一部。開放的な窓により空間相互が結びつけられている。
 
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階段から玄関を振り返る。廻っていくことで空間的な広がりが生まれている。2階から3階へ至る階段は透過性にも配慮。 キッチンからリビングダイニング&テラスを見る。突き当たりには閉塞感をなくすための横長の窓。柔らかな光を取り込むため、南側の窓はあえて小さくしている。
 
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2階テラスからリビングダイニング&中庭を振り返る。敷地の奥行きを最大限に生かすためのレイアウト。
 
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2層分の吹抜となっているリビングダイニング。高窓は北側の柔らかい光を導く窓であり、テラスを介して寝室とつながる窓でもある。向かい合う窓がこの家のテーマ。
 
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庭というよりもスリット(隙間)に近い中庭。狭いことはディメリットではなく、むしろメリットと考えている
 
「距離感」を演出する中庭と窓
 
 小住宅の場合、大事なのは数字的な広さではなく心理的な「距離感」です。それは、視覚的、動線的な面ばかりではなく、ライフスタイルにも関わっています。都市生活では、家族といえども別々の行動様式を持っていることが多く、時と場合に応じて人それぞれの距離感が必要です。
 
 都市住宅の常套手段として内側に開くという考え方がありますが、ここでは一歩進めて、敷地の長手方向にあえて帯状の中庭を挿入し、家の中に「引き延ばされた距離感」を作り出そうとしています。中庭をぐるりと巡っていくことで、心理的な空間の広がりが生まれるのです。1階は外部との結びつきも想定。2階は生活の中心。3階はプライバシー重視というように、上に上がるにつれ空間の質も変化してゆきます。
 
 そのような距離感の演出にとって、「窓」が重要な役割を果たしていることは言うまでもありません。わずかな距離で向かい合うことによる多様な見え方や効果。透過と反射というガラスの性質によって、空間の広がりに思わぬ効果が生まれることを期待しています。
 
 
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モックアップ(原寸)展示:リビングの窓とルーバーのを一部 同じ場所をインテリア側から見たところ。
 
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リビングダイニングと寝室には朝日が射し込み、逆に西日は遮るよう、東側に階段を持ってきて低くしている。
 
 
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